仕事や私生活において(品質は別にして)大抵のものが揃うAmazon。著者を含め、お世話になっている方も多いかと思います。
ニールセンデジタルの2020年4月のレポートによると、オンラインショッピングにおいて、PCとモバイルの重複を除いたトータルデジタルでもっとも利用者数が多かったのはAmazonで、5,253万人が月に平均44回利用しているそうです(*1)。
そんなAmazonですが、これまで数多くのオゾン発生器を調査してきた当サイトが確認したところ「(良くない意味で)こ、これは、、、」という商品が多かったため、注意喚起も含めて、ツッコんでいきたいと思います。
*1:https://www.netratings.co.jp/news_release/2020/07/Newsrelease20200707.html
そもそもオゾン発生量の表記がない
いきなりヤバいところからツッコみますが、Amazonで販売されている家庭用オゾン発生器は、オゾン発生量の表記がないものも少なくありません。家庭用オゾン発生器の「適用範囲」は、安全に扱うために厳守すべき重要項目です。そして、その適用範囲は家庭用の場合、「オゾン発生量」をベースに設定されるのが基本です。(業務用の場合は風量とオゾン発生量から適用範囲が構成されている)
つまり、オゾン発生量が表記されていない家庭用オゾン発生器の適用範囲はそれを裏付ける根拠がまったくないということです。
オゾン発生器専門メーカーの担当者が見れば「えっ、オゾン発生量を表記しない適用範囲に何の意味があるの?(困惑)」といったところでしょうか。
いいですか、皆さん。
オゾン発生量が表記されていない場合「そもそもオゾンを生成していない(オゾン発生量0mg/hr)」「危険なオゾン濃度になる可能性があるオゾン発生量である」というパターンが十分考えられますので、くれぐれもご注意下さい。
PSE認証済みがフェイク
Amazonで販売されている家庭用オゾン発生器の商品説明、画像、商品タイトルに「PSE認証済」と表記されているものがありますが、業界関係者の大半はこれをまったく信用していません。
何故なら、そもそもAmazonでは(これまでは)PSE認証について確認や調査などは行われておらず、自己申告制だからです。
場合によっては、Amazon側から個別に資料を求められるケースもありますが、このときに提出する資料もフェイク(嘘の書類)であることが多いと言われています。
ただ、ようやくここ最近になって、こうした悪質アカウントの運営者たちから「PSEマーク狩り」と呼ばれ恐れられているほど、Amazonの厳しい調査が行われることが決まったため、近い内、こうした商品は一掃されるであろう、いや、そうあってほしいと願っています。
そんなわけで、Amazonで販売されている家庭用オゾン発生器の「PSE認証済」は(今のところはまだ)信じないようにしましょう。
ところで、「PSEマーク」は「取得するものではない」ということをご存知でしょうか?
こちらの記事で詳しく書かれています。
PSEマークの意味とは?販売者や消費者の間違った知識が生む誤解と注意点
Amazonの規約を全然守っていない出品者たち
Amazonに限らず、楽天にもヤフオクにもそれぞれ「規約」があります。
なかでも、Amazonの規約はいつどこでアナウンスされたかも不明な度重なる規約更新に真面目な出品者たちは困惑(辟易?)しています。
まぁ、それはいいとして、そんな度重なる規約更新があるなか、ずっと変わらない規約もあり、その1つが「1枚目の商品画像は商品単体の白抜き」というものがあります。袋もケースも写り込んだらダメです。テキストやイラストをのせることもNG。とにかく1枚目は商品のみの画像しか認められていません。
その理由は、検索結果の一覧画面で統一性をもたせ、視認性を高めたいとうAmazonの考えがあるからです。
この規約については、「一体どこでいつアナウンスされたのか」なんてことはなく、Amazonで出品しているアカウント運営者で知らない人はほとんどいません。そのくらい何度も何度もさまざまな方法(メールで直接送られてきたりもする)で周知されてきました。
にも、かかわらず、Amazonで販売されている家庭用オゾン発生器を出品する多くのアカウント運営者がこれを無視しているわけですが、これは知らなかったは通りません。かなりうるさく(何度も何度も)アナウンスされていますので。
そう、つまり、確信犯です。分かっていて規約違反を続けているわけです。
家庭用オゾン発生器にかかわらず、あなたならそんな出品者から何か商品を買いたいと思いますか?という話しです。
この画像は、実際にAmazonで販売されている(2020.08.06)家庭用オゾン発生器(と思われる)ですが、1枚目の画像が規約違反のオンパレードです。では、このような規約違反を確信犯的に行っている運営者アカウントが販売するこの商品の説明を確認してみましょう。
この商品の適用範囲は「3-12畳対応」となっていましたが、その広さでオゾン放出量(=発生量)120mg/h(※)は完全にアウトです。
人や動物がいる空間で使っては危険なレベルまでオゾン濃度が上がります。
※「≦」という記号は、たとえば、「A≦B」という式があったら、「A小なりイコールB」と読み、AはBと等しいか又は小さい(AはB以下)ことを意味しますが、通常、オゾン発生量はこのような表記はされません。
たとえば、12畳の空間、天井高を2.5mとして1時間後のオゾン濃度を計算すると、実測値ベースで「0.38ppm」程度になります。人や動物が安全に滞在できるレベルを超えています。(12畳以下で使用すればさらに高濃度になります)
(参考)
適正なオゾン濃度
平然と規約違反を繰り返す悪質な出品者は、これが怖いのです。そもそも、倫理観が低いので、オゾン濃度がどの程度になるのかなど、あまり気にしていないようです。
まぁ、このような商品を出品可能な状態にしているAmazonもAmazonだとは思いますが…。
過去(2009年)に国民生活センターが家庭用オゾン発生器の危険性について言及したことがありましたが、それはこういう商品が存在するからなんですよね。。
この商品に限らず、著者が調べた限りでは、「1枚目の商品画像で葉っぱが舞っている家庭用オゾン発生器はかなりの高確率でヤバそう」と感じました。
商品タイトルがもはやスパム
これはAmazonで実際に販売されている家庭用オゾン発生器(と思われる)ある商品の商品タイトルです。
もはや、何の商品なのか分からないというか、スパムといいましょうか…。
一時期、この商品タイトルのテキストが今より検索優位性を持っていたことがあり、その名残なんだと思います。ちなみに、このようなスパムっぽい商品タイトルについてもAmazonの規約違反になります。もうルールを守る気がないとしか思えません。。
安さの代償
Amazonで販売されている家庭用オゾン発生器(と思われる)の内、日本や海外のまっとうなオゾン発生器メーカーの商品を除くと、そのほとんどが規約違反のオンパレードであり、製品の安全性を確認しようにも、その情報が公表されていなかったり、商品説明にあるオゾン発生量をみて「うわ、危ない、、、」と思うものばかりです。
そのような商品の販売価格は、概ね1,000〜5,000円程度という感じで、3,000円程度が主流な印象です。これはちょっと安すぎます。
著者はこれまで家庭用・業務用問わず、200以上の国内・海外メーカーの製品を見てきましたが、品質が高い、いや、高いとは言わないまでも品質が低くない家庭用オゾン発生器を販売しようとすれば、その販売価格は安くても1万円前後はします。逆に言うと、3,000円や5,000円でまともな家庭用オゾン発生器はこれまで見たことがありません。
安いことは嬉しいことですが、安い安いと言って購入した商品が原因で危険な目に遭ったり、すぐに壊れたりするのであれば、それって本当に「安い」と言えるのでしょうか。と思ったりします。
オゾン専業の競合他社と比較して、品質が担保されたうえで、安くて良い商品を販売しているという印象を受けるのはオゾンマートです。
オゾン発生器やオゾン水生成器の導入を検討している方は是非一度ご自身の目でチェックしてみてください。
まとめ〜何に注意すればいいのか
Amazonにおいて、家庭用オゾン発生器を購入する際は、次のことに注意して下さい。
- オゾン発生量の表記があるか
- 根拠のある適用範囲か
- 商品タイトルがスパムっぽくないか
- 1枚目の商品画像に葉っぱが舞っていないか(苦笑)
- 安すぎないか(5,000円以下など)
Amazonで家庭用オゾン発生器を購入する際は、上記のことに注意して、Amazon規約を遵守しているまっとうなショップから購入することをおすすめします。