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「換気する・しない」花粉症とコロナの対策は真逆、どうすればよいのか

気象会社のウェザーニューズ2021年1月22日に、2021年のスギ花粉の飛散開始時期を次のように予想しました(*1)。

2月上旬:東京、千葉、
2月中旬:福岡、高知、大阪、名古屋
2月下旬:京都、新潟、仙台
3月上旬:秋田、青森
4月下旬:北海道

花粉の量については、例年と同程度ということです。
では、花粉症の人の苦しみは例年程度になるのかというとそうではなく、はるかに苦しくなる可能性があります。
新型コロナウイルス感染拡大が、花粉症の人たちをさらに苦しめるからです。

花粉症の症状はコロナ感染の症状と似ているので、例えばくしゃみをしただけで周囲から「コロナか」と疑いの目でみられてしまうかもしれません。
そして、コロナ対策では換気を積極的にしなければなりませんが、換気によって外の花粉を部屋に入れることになり、花粉症の人には「地獄」です。

花粉症の方の救いになる対策を紹介します。

*1:https://weathernews.jp/s/topics/202101/220095/

コロナ換気と花粉シャットアウトのジレンマ

コロナ換気と花粉シャットアウトのジレンマ

コロナ対策では、部屋のドアや窓を定期的に開けて、換気をしたほうがよいとされています。
一方、花粉症対策は、部屋のドアや窓をしっかり閉めたほうがよいとされています。
この2つの対策は、いずれもエビデンス(科学的根拠)があります。

コロナ対策はすべての人が行わなければならないもので、花粉症対策は症状が出ている人に必要なものです。つまり花粉症の人は、換気とシャットアウトという、矛盾する2つのことをしなさいといわれているわけです。

コロナ対策に換気が必要になる理由

コロナ感染の主な理由は、接触と飛沫です(*2)。感染者と接触することと、感染者のくしゃみを浴びることが、感染リスクを高めます。
接触せず飛沫を浴びなければよいのであれば、部屋の換気まで必要ないように思えます。

換気の必要性が叫ばれるようになったのは、コロナの空気中の濃度が、換気が不十分だと高まることがわかったからです。厚生労働省は、コロナは、エアロゾル化する可能性があると指摘しています(*3)。

エアロゾルとは、微小な粒子と気体が混合した状態のことです。粉塵(ふんじん)やミストもエアロゾル状態です(*4)。
コロナがエアロゾル化すると、人が空気と一緒に吸い込んでしまうので、感染リスクが高まります。
換気されていない密閉された部屋のなかにいるコロナ感染者は、換気された空間にいるときより18.7倍、感染を引き起こすという研究結果もあります(*2)。
それで換気が、接触回避と飛沫回避に次ぐ、第3のコロナ対策となりました。

*2:https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/1729
*3:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020090700721&g=soc
*4:https://www.jaast.jp/new/about_aerosol.html

コロナ対策としての換気の方法

換気とは、空間のなかの空気を外に出して、新しい空気を入れることです。出すことと入れることがセットになって換気です。

不特定多数の人がいる部屋のなかの空気はコロナに汚染されている可能性がありますが、建物の外の空気はほとんど汚染されていません。そのため、換気をして、部屋の中の空気を出して外の空気を入れると、エアロゾル感染のリスクを減らすことができます。
厚生労働省は、コロナ対策の換気として次の2つの方法を推奨しています(*5)。

●換気機能を備えた機械(※)がある空間
・換気機械を使って1人当たり1時間30立方メートル以上の換気を行う
(※換気扇や機械換気設備、換気機能を備えた冷暖房機のこと)

●換気機能を備えた機械がない空間
・1方向の窓を常時開けて、連続的に換気する
・窓を常に開けておくことができない場合は、定期的に窓を開けながら、空気清浄機を併用する

一般家庭の換気扇の能力は1時間あたり500立方メートルほどです(*6)。
リビングに家族4人がいたら、1時間120立方メートル(=30立方メートル/人×4人)の換気が必要なので、キッチンの換気扇の能力が1時間あたり500立方メートルあれば十分です。
ただ、換気扇は室内の空気を出すだけなので、換気するには外気を入れる必要があります。つまり窓を開けておかなければなりません。

ドアや窓を閉めた状態で換気扇を回すと、わずかな隙間から外の空気は入ってきますが、換気効果は開けた状態より落ちます。

*5:https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000698848.pdf
*6:https://flier.monotaro.com/69221/book/index.html#target/page_no=76

換気をするときは室温と湿度に注意して

厚生労働省は、コロナ対策で換気をするとき、室温を18度以上、湿度を40%以上にするよう呼びかけています(*5)。
換気をすると、冬場は室温が下がり、夏場は室温が上がってしまうので、冷暖房機器や加湿器を使って調節してください。

花粉症対策で部屋を閉め切ったほうがよい理由

花粉症対策「だけを」考えるなら、部屋の換気はすべきではありません。コロナがなければ、花粉症の人は、花粉の飛来時期はドアや窓をしっかり閉めるべきです(*7)。換気は、花粉に汚染された外の空気を、建物のなかに入れる行為だからです。
部屋も花粉に汚染されると、花粉症の人は逃げ場を失ってしまいます。

花粉症の人はさらに、家のなかに入る前に、玄関の前で服に着いた花粉を払い落としたほうがよいでしょう。それくらい徹底して、外をシャットアウトしなければなりません。
では、花粉症の人は、どのようにコロナ対策をしていったらよいのでしょうか。

*7:https://www.ssp.co.jp/alesion/hayfever/protection/

コロナと花粉の大きさの違いを利用してカーテンを使う

コロナと花粉の大きさの違いを利用してカーテンを使う

© tv asahi

コロナ対策の換気と、花粉症対策の非換気はどちらを優先すべきでしょうか。
もちろん換気です。
コロナには命の危険がありますが、花粉症は、相当苦しい症状をきたしますが、それでも命の危険はないからです。
コロナ感染者が入る可能性がわずかでもある空間は、換気を心がけましょう。

そのうえで、花粉症の専門家で日本医科大学大学の大久保公裕教授(耳鼻咽喉科学)は、花粉症の人の家庭での換気は、窓を開け、網戸またはカーテンをする方法が効果的であると指摘しています(*8)。

*8:https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000205256.html

網戸やカーテンが花粉の侵入確率を下げる

花粉の大きさは30~40マイクロメートルで、コロナの大きさは0.05~0.2マイクロメートルです。1マイクロメートルは0.001mmです。
花粉の大きさはコロナの150~800倍になるので、網戸やカーテンの穴に邪魔される確率は、花粉のほうが高くなります。そして、網戸やカーテンの穴をすり抜ける確率は、コロナのほうが高くなります。
そのため、網戸やカーテンをしたまま換気をすれば、部屋のなかのコロナを外に出しやすくなって、外の花粉を内側に入れにくくなります。

サーキュレーターの利用も推奨

ただ、網戸やカーテンは、花粉の侵入の確率を減らしますが、侵入を完全に防ぐことはできません。花粉症の人が1人暮らしであれば、自室にいるときは、ドアや窓は締め切ったほうが安全です。

では、不特定多数の人が出入りする空間はどうしたらよいのでしょうか。大久保教授は、網戸やカーテンに加えて、サーキュレーターを使うことをすすめています。

サーキュレーターの利用も推奨

© Howardsend

サーキュレーターは扇風機と同じ構造を持っていて、回転する羽の形状を工夫することで、周辺の空気を集めて前方に押し出して空気の流れ(風)をつくります。
扇風機は広がる風をつくるのに対し、サーキュレーターは直線的な風をつくります。それで風力が同じなら、排気効果はサーキュレーターのほうが高くなります。

サーキュレーターで室内の排気効率を上げれば、その分、窓を開ける面積を狭くすることができ、侵入する花粉の量を減らすことができます。

その他の花粉症対策を徹底してください

花粉症の人は、換気をする以上、その他の花粉症対策を徹底してください。
部屋を閉め切ることは、いくつかある花粉症対策の1つにすぎないので、その他の対策を講じることで症状緩和につなげることができます(*9)。

  • 建物のなかに入る前に服に付着した花粉を落とす
  • 花粉が付着しにくい、つるつるした素材の服を着る
  • 早寝早起き、栄養バランスのよい食事、適度な運動を心がけ体調を整える
  • 帽子、マスク、サングラス、花粉ゴーグルなど、花粉予防グッズを使う
  • 治療を受ける、薬を服用して症状を抑える

*9:https://www.ssp.co.jp/alesion/hayfever/protection/

花粉症の人を悩ませる「疑いの目」と「感染リスク」

花粉症の人を悩ませる「疑いの目」と「感染リスク」

花粉症の人は、世間の目という2次被害を受けるかもしれません。さらに、花粉症の人は感染リスクが高まるかもしれません。

個人的な病気が社会的な病気になった

花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみがあります。
もし、花粉症の人がコロナに感染していたら、くしゃみは飛沫をつくるので、周囲の感染リスクを高めます。
さらに、花粉症の人は、頻繁にマスクを外して鼻をかむことになります。コロナは鼻の粘膜に付着して感染することがあるので、鼻をかむ行為は自身の感染リスクを高めます。

大久保教授は、個人の病気だった花粉症は、コロナ禍によって「社会的な病気」になったと指摘しています。

「花粉症です」宣言が必要になる?

電車のなかや飲食店内でくしゃみをすると、「周囲の人が恐がるのではないか」と思ったことはありませんか。もしくは、近くの人がくしゃみをすると「恐い」と思うことはないでしょうか。

花粉症の人は、コロナ感染していなくても、くしゃみをするだけで「コロナ疑い」がかけられてしまうでしょう。

「花粉症です」宣言が必要になる?

© Howardsend

神奈川県の雑貨店が「花粉症です」と書いた缶バッジを販売しました。その缶バッジをマスクにつけておけば、くしゃみをしても周囲の人に「あのくしゃみは花粉症によるものだ」と理解してもらえます。
ジョークの一種と考えることもできますが、「嫌な世の中になったものだ」とも感じるのではないでしょうか。

コロナと闘っている医療従事者が、近隣住民から偏見の目でみられたり中傷されたりすることが社会問題になっていますが、花粉症の人たちも、そのような心ない者たちのターゲットになってしまうかもしれません。

自分も自分のコロナを疑うことになる

花粉症の症状の1つに、だるさがあります。そしてコロナに感染して発症する新型コロナウイルス感染症の症状にも、だるさがあります。
そのため、花粉症の人がだるくなった場合、花粉症によるものなのか、コロナ感染症によるものなのか判断できません。
つまり感染症の人は、自分で自分に「コロナ容疑」をかけることになります。

ただ、同じだるさでも、花粉症の場合は発熱が伴わない、コロナ感染症の場合は発熱が伴うという違いがあります。花粉症の人は、コロナ感染症と花粉症の症状の違いを知っておいたほうがよいでしょう(*10)。

黄色は判断に迷う症状
 コロナ感染症花粉症
頻繁ときどき
頻繁(37.5度以上)ときどき
だるさ・倦怠感ときどき(発熱を伴う)ときどき(発熱はときどき)
息切れときどきときどき
嗅覚障害鼻づまりを伴わない鼻づまりを伴う
悪寒頻繁なし
鼻水まれ頻繁
くしゃみまれ頻繁
涙目なし頻繁

咳、熱、だるさ、嗅覚障害は、花粉症でもコロナ感染症でも起きます。「いつものことかもしれないけれど、なんか違う」と思ったら、迷わず医療機関に相談しましょう。

花粉症の人はオゾンで空間除菌して

オゾンクルーラーは数多くの医療施設で利用されています。

画像:病院で使用されるオゾンクルーラー

花粉症の人に、オゾン発生器の利用を提案します。
オゾンは酸素に似た気体で、コロナを殺菌する効果が実証されています(*10)。
オゾンは気体なので、部屋や会議室やホールなどの空間に簡単に広げることができます。そしてエアロゾル化したコロナを不活化(死滅)させます。

オゾンによる空間除菌は、すでに実用化されています。コロナ感染者を出した会社の事務所などを殺菌する清掃業者は、まずは部屋を密閉してオゾンを充満させます(*11)。それでコロナの大半を死滅させてから、作業員が防護服を着て、次亜塩素酸やエタノールを使って机や椅子などを手作業で拭き取っていきます。

オゾンを発生するオゾン発生器は、家庭用や事務所用も販売されています。

オゾン発生器をおすすめできる理由

「オゾン発生器を使えば、部屋を換気しなくてもよい」とまではいえません。それは、密閉空間内でオゾンを発生させたときのコロナの不活化効果と、換気による効果を比較した実験が行われていないからです。

それでも花粉症の人にオゾン発生器の利用をおすすめするのは、感染リスクを減らすことができるからです。

花粉症でない人ならば、網戸もカーテンも使わず、窓とドアを開け放つことができますが、花粉症の人たちはそこまで大胆に換気することはできません。
そして窓を開けても網戸やカーテンをすれば、換気効果は落ちます。
オゾン発生器を使えば、換気効果が落ちたことで高まったコロナ感染リスクを抑制することが期待できます。

以上の内容をまとめると、このようになります。

完全な換気コロナ感染リスクがかなり低下
網戸・カーテンを使った換気コロナ感染リスクが少し低下
網戸・カーテンを使った換気+オゾン発生器コロナ感染リスクがかなり低下

このようなことが期待できるので、オゾン発生器を試す価値は十分にあると考えます。

コロナ+花粉症対策で今もっとも人気が高いオゾン発生器は「オゾンクルーラー(総合得点1位)」という製品です。
人気が高い主な理由は、次の3点です。

1)人や動物がいる環境下でも低濃度オゾンである
2)病院等の医療施設や学校等の教育施設へ導入事例が多数
3)同程度の他製品と比較して販売価格が1/2〜1/3である

コロナ+花粉症対策で低濃度オゾン発生器の導入を検討している方は是非参考にして下さい。

*10:https://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r2nendo/documents/press_2.pdf
*11:https://www.tokusyuseisoutai.jp/jyokinjyosen/1859.html#i-5

まとめ~病気の質が変われば対策も変わる

まとめ~病気の質が変われば対策も変わる

コロナが、個人的な病気である花粉症を社会的な病気に変えた、という医師の言葉はとても印象深いものです。
感染リスクという考え方が世界中に広がり、外出や飲食店の利用が自粛され、リモート・ワークやリモート学習が普及しました。
コロナが社会を変えたことは知られていましたが、病気の質まで変えていたのです。

病気の質が変われば、病気への対策も変わらなければなりません。花粉症の方々は、花粉対策をパワーアップさせる必要があるでしょう。

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