オゾンプラス

日本最大級のオゾン専門ポータルサイト|オゾンプラス

柔軟剤や香水などニオイがもたらす香害と対策

香りつきの洗濯洗剤や柔軟剤、香水などのニオイによって頭痛や吐き気、人によってはアレルギーを引き起こすこともある「香害」。
たかがニオイですが、実は世界中で深刻な問題になっているのをご存知でしょうか?

香害とは

香害とは

日本人にはあまりなじみのない香害ですが、香水や柔軟剤などの香料に含まれる香りによって、気分を害したり頭痛や吐き気、アレルギーなどを引き起こす健康被害のことを言います。

中でも特に多いのが「香り付き洗濯洗剤」や「柔軟剤」の香りです。ある石けん会社の調査で20代から50代の女性約400名を対象に、「香り付き洗濯洗剤」で体調不良になった経験はありますか?とアンケートを取ったところ、約6割の人が「ある」と答えています。

「香り付き洗濯洗剤」で体調不良になった経験はありますか?のアンケート

(参考:シャボン玉石けん「日本に新しい公害が生まれています」より)

しかも同アンケートに答えた女性の8割以上が自身でも「香り付きの洗剤を使っている」と回答しています。

女性の8割以上が自身でも「香り付きの洗剤を使っている」と回答

これは何を意味するのか。「自分は使っているけど他の人のニオイは不快に感じたことがある」ということです。香害を発している人は自覚症状がない場合がほとんどで、場合によっては学校や職場にいけなくなってしまう人も。

もはや香害は社会問題と言っても過言ではありません。

スメハラと香害の違い

スメハラと香害の違い

一見似ているスメハラ(スメルハラスメント)と香害の違いとは一体何なのでしょうか。

ハラスメントとは「人を困らせる、嫌がらせをする」という意味です。スメルは「香り」や「ニオイ」の事なので、つまり口臭や体臭、衛生状態などに起因する悪臭などあらゆるニオイが原因となって、人を不快にさせ迷惑をかける行為のことをスメハラと言います。

一方、香害は「香水」などの合成香料に起因し、不快に感じたり頭痛やアレルギー症状が誘発される健康被害です。

根本的な違いは「人体や生活臭、化学物質のニオイ」と「人工的に作られた化学物質のニオイ」の違いです。スメハラには香害である化学物質臭も含まれているため、スメハラ=香害とはなりますが逆にはなりません。

しかし、いずれも共通点は「当事者に自覚症状がない、加害者意識がない」こと。これが何よりの原因です。

香害は営業妨害にもなる

出典:とあるカレー店の張り紙が波紋を…(naver)

良い香りでも場所によっては営業妨害になる場合もあります。特に料理は美味しそうなニオイも食欲をそそる大事な要素。そこに香水や柔軟剤の強い香りが混ざるとせっかくの美味しい料理も、食べる気が失せてしまいます。なかには、「香水がキツイ人はお断り」や「タバコのニオイがする人、お断り」など、実際にお店の出入り口に張り紙を貼っている飲食店もあるほどです。(参考:非喫煙者でも「タバコのニオイがする人、お断り」カレー店の入店規制は厳しすぎるのか?)より)

東京都にあるこちらのお店では、「喫煙者・非喫煙者に関係なく、タバコのニオイがする方は入店できません」という、かなり厳しい入店規制になっています。確かにタバコの煙やニオイは非喫煙者には飲食に関係なく、苦手な人も多いのは事実です。

お客さんが張り紙を見て店の外でタバコを吸って戻ってきた場合も、迷惑料3000円を支払うルールもあるというから驚きます。香害に対して徹底してはいますが喫煙者はもちろん、どこでついたか分からないタバコのニオイのする非喫煙者にとって、この措置をどう感じるのかは賛否両論あるでしょう。

しかし、美味しい料理を食べたくてわざわざお店へ足を運んでも、香害によって気分が悪くなってせっかくの料理が食べられず、最悪は店を出てしまうこともあります。こうなっては店側にとっては「営業妨害」と言わざるを得ません。良い香りはときに「迷惑な悪臭」に変わります。自分が香害を発していないか改めて確認することも必要かも知れません。

健康被害にも発展

健康被害にも発展

香り付き洗濯洗剤や柔軟剤が普及してから、体調不良を訴える人が増えています。頭痛や吐き気、めまいにアレルギー症状など人によって症状はさまざまで、満員電車などの密室では逃げ場がなく倒れてしまうこともあり危険です。実はこれは「化学物質過敏症」と呼ばれるもの。

化学物質過敏症とは、「非常に微量の薬物や化学物質であっても、健康被害が引き起こされるとする疾病概念」で、人体に対し許容量を一定以上超えると引き起こされるとされています。これには個人差も大きく、発症原因や症状、その進行・回復速度も多種多様だとのこと。(参考:Wikipedia 化学物質過敏症より)

化学物質過敏症は、口臭や汗、ワキガや加齢臭などと違い化学物質による香りが原因です。近隣住人の洗濯物のニオイが辛いと通報するケースもあるほど。ニオイによる被害は実は深刻なのです。

日本と海外の香害に対する取り組み

日本と海外の香害に対する取り組み

海外ではすでに香害に対して対策がされている国や地域も多く、アメリカの調査では成人4人に1人が化学物質に敏感だと答えています。海外の洗剤は香りが強いものが多く、本来は良い香りのはずが体調不良で休職や退職を余儀なくされる人もいるという深刻な状況です。原因は職場が洗剤や柔軟剤のニオイで充満し、思考能力が低下、仕事にも影響が出てしまうとのこと。

こういった状況にアメリカでは「香水使用禁止」にしたり、自粛したりする自治体などが少しずつ増えています。ミシガン州デトロイト市は2010年に、市職員に香料の使用を禁止しました。きっかけは職員1人が強い香料のせいで呼吸困難になり、仕事ができなくなったと訴訟を起こしたからです。(参考:「香害先進国」米国の悲惨な実態、成人3人に1人が被害者より)日本ではニオイで訴訟を起こすといったことはあまりないですが、訴訟大国アメリカでは当然のことでしょう。

しかしここ日本でも2018年、柔軟剤などの香害問題に取り組んできたNPO法人「日本消費者連盟」などが、国会の議員会館で院内集会を開きました。日本でもアメリカのようにニオイが原因で、結婚式にも出られないと訴える人も。

2017年には電話相談「香害110番」を設立したところ、全国から200件を超える相談が寄せられたとのこと。
目に見えないニオイに、たくさんの人々が苦しめられているということです。

徐々に日本でもニオイの被害に着目されてきてはいますが、まだまだ解決には至りません。タバコを吸う人が悪いわけではなく、せめて食事のエチケットとして、少しだけ周りに気を配れるといいのではないでしょうか。

Copyright © OZONE PLUS. All Rights Reserved.

上へ