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低濃度だからオゾン水で手洗いも野菜の洗浄も可能【コロナ新常識】

新型コロナウイルス感染拡大が、さまざまな技術革新をもたらしています。例えばコロナ予防のワクチン開発は、かつてないスピードで進んでいます(*1)。まさに、必要は発明の母です。
オゾン水もその1つで、コロナ対策で殺菌技術の進化が急務となり、使い勝手が格段に向上しました。

オゾン水は殺菌力が強いのですが、強すぎて人体に悪影響を及ぼすことが懸念されていました。そこである大学が、低濃度のオゾン水でもコロナを十分殺菌できることを証明しました。
低濃度であれば、オゾン水を手に直接吹きかけて消毒することも、野菜を洗うこともできます。しかもオゾン水は残留性がなく手荒れの心配もなく刺激臭もありません。

この記事では、進化したオゾン水について次の3項目を中心に解説していきます。

●オゾンとオゾン水の基礎知識
●低濃度のオゾン水でコロナ殺菌できることの意義
●家庭や企業でオゾン水を「つくる方法」「使う方法」

*1:https://jp.reuters.com/article/us-to-start-jabs-within-24-hours-of-appr-idJPKBN28B5HX

オゾンとオゾン水の基礎知識

オゾンとオゾン水の基礎知識

オゾン水は、オゾンという気体を水に溶かした液体です。
オゾン(O3)は酸素(O2)と同じく、酸素原子(O)だけで構成された気体です。酸素にも若干の殺菌効果がありますが、オゾンは酸素とは比べ物にならないくらいの強い殺菌力を持ちます。オゾンの殺菌力の源は酸化力で、オゾンの酸化力はフッ素に次ぐ2番目の強さを誇ります。

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オゾンの特徴

優れた性能と使いにくさが同居している

コロナ禍以前から、オゾンがウイルスを根本的に破壊することがわかっていました。ただ殺菌力が強すぎて、高濃度のオゾンを人が長時間浴びると命の危険に及びます。

その一方で、オゾンは放置しておくと酸素に戻ります。酸素になれば害は一切ありません。オゾンの残留性のなさは殺菌ツールとしては理想であり、食品添加物にも使われているほどです(*2、3)。オゾンをインフルエンザ対策として使う病院もあります。

オゾンはこのように、優れた性能と使いにくさが同居しているので、使いにくさを克服できれば優れた殺菌性能だけが残ります。
しかし、使いにくさを克服することが難しかったため、オゾンやオゾン水は、安全に使うノウハウを持っているところでしか使われてきませんでした。

*2:https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=78332210&dataType=0&pageNo=1
*3:http://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07016000009

コロナを死滅させることがわかって研究が一気に活気づく

コロナ禍以前から、オゾンがインフルエンザウイルスやノロウイルスを不活化させることがわかっていました。不活化とは、ウイルスの感染性を失わせるという意味です。
それでコロナ問題が発生すると、オゾンの研究者やオゾン発生器の開発者たちは「コロナにも効くに違いない」と考え、実験に取り組みました。
そのなかで、このニュースが飛び込んできました。
●奈良県立医科大学などが世界で初めて、オゾンが新型コロナウイルスを不活化させることを確認した(*4)

同大学がこの発表をしたのは2020年5月14日です。日本のコロナ禍は2020年2月ごろから深刻化したので、わずか3カ月でこの重大な事実を証明したことになります。
この発表を機に、オゾン研究やオゾン利用は一気に活気づきました。
低濃度オゾン水の利活用の道も、こうした機運のなかで拓かれていきました。

*4:http://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r2nendo/documents/press_2.pdf

低濃度のオゾン水でコロナ殺菌できることの意義

低濃度だからオゾン水で手洗いも野菜の洗浄も可能【コロナ新常識】

オゾン水とコロナと人の関係は、微妙なバランスのうえに成り立っています。

●超高濃度オゾン水:コロナを殺すが、人も害される
●超低濃度オゾン水:コロナを殺さないので、人はコロナに襲われる
●絶妙な濃度のオゾン水:コロナだけを殺し、人は害さない

オゾン水のオゾン濃度が高すぎると、コロナを確実に殺しますが、人にも害を与える可能性を否定できません。
オゾン水の濃度が低すぎると、人には害はありませんが、コロナを殺すこともできないので、人はコロナにやられてしまいます。濃度が低すぎるオゾン水は使う意味がありません。
そのためオゾン水の開発者たちは、コロナを叩くものの人に害を与えない「絶妙な濃度」を探さなければなりませんでした。

そして藤田医科大学(愛知県豊明市)の村田貴之教授(ウイルス学)が2020年9月23日に、オゾン水の「絶妙な濃度」を発見したことを公表しました(*5)。
その濃度は2mg/Lです。
1リットルの水にオゾンがわずか1,000分の2g含まれているだけで、コロナを不活化することができます。

*5:https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv0000007fdg.html

「2mg/Lなら人に使っても問題ない」といえる根拠

濃度2mg/Lのオゾン水がどれくらい安全なのかは、別の実験が証明しています。
日本医療・環境オゾン学会(会長・上村晋一・阿蘇立野病院理事長)が作成した「環境分野におけるオゾン水の利用指針」によると、動物実験で次のような結果が出ています(*6)。

●ウサギの目に20mg/Lのオゾン水を点眼したり、ウサギの腹に4mg/Lのオゾン水を投与したりしたが、いずれも異常はみられなかった

20mg/Lや4mg/Lは「絶妙な濃度2mg/L」をはるかに上回ります。それでも安全性が立証されているので、2mg/Lはかなり低い濃度といえ、人に対して使っても問題なさそうだと推測できます。
こうした実験結果から、日本医療・環境オゾン学会は、人の治療においても、病院の集中治療室での手洗いや、眼科治療での目の洗浄にオゾン水を使っても問題ないと結論づけています。

*6:http://www.js-mhu-ozone.com/riyou/image/2013-009/2018-114_riyoukiso.pdf

オゾン水の濃度を巡るドラマ

オゾン水の「絶妙な濃度」探しには、ちょっとしたドラマが生まれました。
藤田医科大学が、2mg/Lという比較的「低濃度」と呼べるオゾン水でもコロナ殺菌の効果がある、と公表したのは2020年9月23日です。
この発表には次のような一文も添えられていました(*5)。

「オゾン水については、これまで高濃度(10mg/L)でのSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)に対する有効性が報告されていますが、低い濃度での効果については明らかにされていませんでした」

なぜ藤田医科大学がわざわざ「10mg/L」という数字を盛り込んだのかというと、宮崎大学医学部と日機装株式会社が2020年8月19日に、「オゾン水による新型コロナウイルスの不活化効果を確認」と発表したからです。
宮崎大学などは、10mg/Lのオゾン水にコロナを不活化させる効果があることを実証しました。

研究者たちの競争によって、8月19日から9月23日までのわずか35日間で、「コロナ殺菌オゾン水」の濃度を5分の1も低減させることに成功したわけです。
コロナ禍が生んだ危機感が科学者たちを刺激して殺菌技術が急速に進化した、とみることができます。

家庭や企業でオゾン水を「つくる方法」「使う方法」

家庭や企業でオゾン水を「つくる方法」「使う方法」

オゾン水は「遠くにある水」ではなく、ある方法を使うと誰にとっても「身近な水」になります。
オゾン水生成器という機械を使うと、家庭でも企業の事務所でも簡単につくることができます。

手の平サイズのオゾン水生成器なら34,800円

高濃度オゾン水生成器オゾンバスター」という機器の大きさは、手の平にすっぽり収まるくらいの小ささです(写真)。価格は34,800円(税抜)です。

さまざまな用途で使用されるオゾンバスター

水道水を入れた容器にオゾンバスターを沈めて電源を入れるだけで、その水道水がオゾン水に変わります。水道水600mlなら2分でオゾン水になります。

家庭での使用法:野菜を洗ったり、うがいや洗顔に使ったり

オゾンバスターはコロナ禍前から販売されていて、一般家庭でも使われています。
一般家庭では、オゾンバスターでつくったオゾン水で野菜や果物に付着した農薬除去や洗浄、うがい液として使ったり、洗顔に利用されたりしています。

プロの使用法:日本酒の月桂冠や歯科クリニックでも

オゾンバスターはオゾン水生成器としては最も安価な製品の1つですが、これがつくるオゾン水の品質はプロが認めています。

日本酒メーカーの月桂冠株式会社は、研究室で使っている器具の除菌、消臭にオゾンバスターを活用しています。器具が汚れていると正しい数値を計測することができないので、厳格な殺菌が必要になりますが、器具の材質によっては高圧滅菌や薬剤や防カビ剤を使うことができません。そこでオゾン水で器具を洗浄しています。
また医療分野では歯科クリニックが積極的にオゾン水を利用しています。

オゾン水殺菌は企業のPRになる

ウィズコロナ社会では、企業によるコロナ対策は「コンプライアンスのようなもの」になるでしょう。
コンプライアンスとは、法律を厳格に守ることであり、企業の重要な責務です。コンプライアンスが不十分な企業は、法律によって罰せられるだけでなく、消費者から拒否されます。
同様に、もしコロナ対策が不十分な企業がクラスター(集団感染)を引き起こしたら、消費者から非難されるでしょう。

その逆に、コロナ対策をしっかり講じれば、企業のPRになります。
飲食店なら、テーブルや椅子をオゾン水で拭けば、他店との差別化ができます。味も雰囲気も値段も同レベルの店が2軒あり、片方の店に「オゾン水でコロナ殺菌をしています」と掲示されていたら、客はどちらを選ぶでしょうか。
スーパーマーケットでも、食品工場でも、雑貨店でも、「オゾン水殺菌しています」という表示は、客に「一歩先のコロナ対策」を印象づけ好印象を抱くはずです。

IHI、濃度が薄まらないオゾン水を開発

ロケットの製造で知られる株式会社IHIとそのグループ企業は、オゾン濃度が低下しないオゾン水「Re:Clear(リクリア)」を開発しました。
オゾン水は長時間放置すると、水に溶けているオゾンが酸素に戻り、最終的にはただの水になります。その状態ではコロナを殺菌できません。
そのためこれまでは、オゾン水は製造したらすぐに使う必要がありました。それで、オゾンバスターのようなオゾン水発生器を、殺菌する現場に置いておく必要がありました。
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オゾン水の特徴

しかしIHIのリクリアは、ボトルに入れた状態で長期保存しても、オゾン濃度が低下しません。
IHIは、超高濃度のオゾンをナノ・レベルの微細な泡にして水に溶かす技術を開発し、オゾン水の欠点を克服しました。
IHIがリクリアの販売を開始したのは2020年11月5日ですので、これもコロナがもたらした技術革新に数えてよいでしょう。

まとめ~珍しくなくなったら、それがウィズコロナ

まとめ~珍しくなくなったら、それがウィズコロナ

オゾン水が普通のコロナ対策グッズになる日はそう遠くないでしょう。オゾン水はこれまでも、殺菌剤としての潜在能力が認められていましたが、一部でしか使われてきませんでした。それが、コロナ禍によって注目を集め、使い勝手をよくする研究が進み、その成果が出てきました。

虫歯にならないように歯磨きをするように、コロナ対策としてのオゾン水の利用も、いつか珍しい光景でなくなるはずです。そのときがきっと、本当のウィズコロナ時代になるのでしょう。

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