WHOによると、新型コロナウイルスが原因で、マスクのニーズは100倍になっているらしい。
マスクを10倍の価格で転売するいわゆる転売ヤーも話題になっていましたね。
WHOは判断も発表も遅すぎるし、転売ヤーは嬉々として「月100万円は楽勝っす」など、それがさも立派なビジネスのように語っているところなんかをテレビで目にしますと、「おまえのせいでおれのかーちゃんがマスク買えねぇじゃねぇか」なんてことを思う今日この頃です。
とはいえ、そんな現実に私がこの場で愚痴をこぼしても何も変わらないし、誰も救えません。
今回は、マスクをオゾンで殺菌すれば、安全に使用できる期間が長くなりますよ、という記事を書き、少しでもこの現実に変化をもたらし誰かの役に立つことができればという思いで記事にします。
目次
※重要な項には重要を付けています。
目次
※重要な項には重要を付けています。
この記事を読むにあたって
この記事をお読みいただく前に4点ほどお伝えしておきます。
1.マスクは使い捨てがベスト
マスクは使い捨てのものを複数枚常備し、一度使ったら捨て、常に清潔なマスクを使用することがベストであることは言うまでもなく、本記事はそれを否定するものではありません。(むしろ使い捨てを推奨します)
そのことは理解しているが、そうできないシーンのなかで、「オゾンでマスクを殺菌する」という選択肢の1つとしてのご提案です。
2.著者は医師ではありません。
この記事を書いている私は、オゾンの専門家ですが、医師ではありません。
執筆にあたり、その根拠や事実を可能な限り正確にお伝えすることを心がけ、信頼できる情報ソースだけを基に自身のオゾンに関する知見とともにお届けします。
3.あくまでも感染予防
オゾンが新型コロナウイルスに有効であることは本記事内の各ソースからも分かるとおりですが、それはあくまでも予防という観点からであり、すでに新型コロナウイルスを発症している人間に対し、オゾンが有効であるという趣旨ではありませんし、新型コロナウイルスに対し、マスクで完全に予防できるということでもありません。
4.マスクより手洗いうがいの徹底
マスクを正しく使用すればそれなりの意味はありますが、少なくても今回の新型コロナウイルスについていえば、手洗いとうがいを徹底する方が圧倒的に効果があることが分かっています。決してマスクだけに頼らず、それ以上に手洗いとうがいを重要視して下さい。
使用済みマスクには菌やウイルスが付着している
使用済みマスクには、目には見えないあらゆる菌やウイルスが付着しています。
マスク製造のワークアップ(京都市)が公式サイトで説明しているように、使用済みマスクは廃棄の際に「ビニール袋に入れて捨てるか蓋のついたゴミ箱に入れるようにし、マスク表面に付着した汚れに触れる危険性を少なくする」ことを推奨しています。使い終わった後、その場に放っておいたり、単にゴミ箱に捨てたりするのは望ましくないことは言うまでもありません。(普段食事をするテーブルの上に無造作に置くなどはもってのほかです)
マスクの種類
一般的に、マスクはその用途により、次の3種類に分けられます。
- 医療用マスク
- 産業用マスク
- 家庭用マスク
私たち消費者が薬局やスーパーで見かけるのはこのなかの「家庭用マスク」になります。
さらに、家庭用マスクは「ガーゼタイプ」と「不織布タイプ」にわかれます。
ガーゼタイプ
綿織物を重ね合わせたマスクで、最近では特殊なフィルタを縫い込んで花粉などの通過を防ぐ商品も増えています。
不織布タイプ
複数の原料を組み合わせることで、厚みや空隙を自由に調整できるのが特徴。値段が安く、洗って使い回すことなどには不向き。使い切りを前提にしたものが中心です。(とはいえ、ガーゼタイプも基本的には使い切りを想定して製造されている)
一般的な家庭用マスクを洗濯して使いまわしたら何故ダメなのか
先に説明したように、一般的な家庭用マスクは「ガーゼ」か「不織布」で作られています。
ガーゼも不織布も水に浸し、脱水→乾かすという過程のなかで、引っ張られたり伸びたりします。その際、部分的に破れたり、目が粗くなってしまうため、マスク本来の目的である「生体に有害な微小粒子(ウイルスを含む飛沫物)が呼吸器内に侵入することを防ぐ」ということができなくなってしまいます。(あるいは、洗濯して使い回すことで、予防効果は著しく低下する)
最近では、「洗えるマスク」というキャッチコピーが目立つ商品も増えました。
しかしながら、衣服などの洗濯物を洗って乾かす際、「生乾き臭」がすることがあります。
この生乾き臭の原因が雑菌の増殖であることを踏まえると、マスクを洗って使い回す行為は衛生面からも「推奨できない」とする医療関係者も多くいるのが現状です。
オゾンはどのようなウイルスに効果があるのか
オゾンがあらゆる菌やウイルスに対し殺菌効果・抗ウイルス効果があることは周知の事実ですが、今回は新型コロナウイルスの件もありますので、オゾンがどのようなウイルスに効果があるのかをメインに説明します。
オゾンが衛生問題のあらゆるシーンで利用されているのは、有効な(殺菌効果を示す)ウイルスが多いからです。
ウイルスにはエンベロープをもつ「エンベロープウイルス」とエンベロープをもたない「ノンエンベロープウイルス」にわかれます。
エンベロープとは、脂肪・タンパク質・糖タンパク質からできている膜で、ウイルスが増殖して細胞から飛び出してくるときに細胞の成分をまとって出てきたものです。
たとえば、よく聞く「アルコール消毒」は、エンベロープをもたないノンエンベロープウイルス「ノロウイルス」には効果がありませんが、オゾンはノロウイルスにも効果てきめんです。
アルコールがそうであるように、オゾンとて決して「無敵」なわけではありませんが、その効果を示す範囲としては非常に大きく、衛生業界では「殺菌(除菌や消毒含む)といえばオゾン」としてよく知られています。
オゾンがその効果を示すウイルスの一部を下記に列挙します。
- コロナウイルス(SARS-CoV-2含む)
- C型肝炎ウイルス
- 日本脳炎ウイルス
- エボラウイルス
- 狂犬病ウイルス
- 麻疹ウイルス
では、最近世界中を騒がしている中国武漢発の「新型コロナウイルス」に対し、どうなのかといいますと…新型コロナウイルスに対しても、オゾンがきわめて高い効果を示していることが分かっています。(※)
【追記】2020.05.15
奈良県立医科大学によって、オゾンが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが証明されました。
※Ozone Can Be Used To Destroy The New Coronavirus And Disinfect Areas
※BREAKING NEWS! New Research Reveals Coronavirus Can Remain Infectious For As Long As 9 Days On Surfaces!
これはタイの医療系サイトのため、原文は英語ですが、Google Chromeの翻訳機能などを使うことで簡単に日本語に翻訳してくれますので、是非翻訳して内容をご自身の目でお確かめ下さい。
(翻訳精度も許容範囲です)
安全にマスクを使い回すことができたら
もし仮に、安全にマスクを使い回すことができたら「費用の節約」「入手できないことによる不安の解消」が挙げられます。
ちなみに、個人的なことで恐縮ですが、私が今回この記事を執筆することになったきっかけは高齢の母親から「マスクがほしいけど全然手に入らなくて困っている」という連絡を受けたからです。
アルコールは新型コロナウイルスに有効か
有効です。
そのため、マスクだけではなく、オゾンよりも簡単に手に入るアルコール系の除菌グッズがたくさん売れていますし、近隣諸国の台湾などでは2月10日時点で希釈して使用する液体エタノール(※)が入った瓶が配布されたと報告を受けています。
※エタノールはエチルアルコールの国際化学命名法での呼び名で、アルコールの一種です。
新型コロナウイルスにアルコールが有効なのであれば、オゾンでなく、アルコールでいいではないかという声が聞こえてきそうですが、アルコールは基本的に液体です。ガーゼもしくは不織布から作られている一般的な家庭用マスクを液体であるアルコールで洗ったりすれば、先にご説明したとおり、水に浸し、脱水→乾かすという過程のなかで、引っ張られたり伸びたりすることで部分的に破れたり、目が粗くなってしまうため、マスク本来の目的である「生体に有害な微小粒子(ウイルスを含む飛沫物)が呼吸器内に侵入することを防ぐ」ということができなくなってしまいます。
何より、アルコールはオゾンと異なり「残留性」があるため、その成分もニオイも残るため、仮にアルコール水を使用してマスクを洗っても真水ですすぎ洗いなどが必要になります。
そこで、気体のオゾンでマスクを殺菌するという方法をご紹介します。
マスクをオゾンで殺菌する流れ
オゾンは、厚生労働省に定められる食品添加物にも認められ、また、残留性もなく、分解後は酸素に戻って完全無害化されます。
また、オゾンは救急車両などでも利用されています。
ここでは、オゾンの効果や安全性については割愛しますが、ご興味ある方は是非下記エントリーもご覧下さい。
オゾンの特徴
オゾンの安全性と危険性
オゾンはあらゆる菌やウイルスに対し、きわめて高い殺菌効果・抗ウイルス効果がありますが、残留性がないことも大きな特徴です。
そのため、人の口に入る食品などを扱う食品工場などでも幅広く利用されています。
さて、それでは、オゾン発生器を利用してオゾンでマスクを殺菌していきたいと思います。
今回は衛生業界でその名を知らない者はいないと言われる「オースリークリアシリーズ」の最新モデルであるオースリークリア3を利用してマスクの殺菌を行いたいと思います。
①オゾン発生器にチューブを挿し込みます
数ある業務用オゾン発生器の中でも、オゾン放出口にチューブを挿し込み、ピンポイントでオゾン放出できる製品はそう多くありませんが、本記事で紹介するマスクのオゾン殺菌をする場合、チューブを利用してオゾンを放出できる製品をお選び下さい。
②マスクをジップロック的な袋の中に入れる
使用済みマスクをジップロック的な袋に入れます。他の袋でも構いませんが、オゾン放出時にオゾンができる限り外部に漏れないようにテープなどを利用し、密閉率を高めて下さい。(ジップロックならとても簡単に密閉率が高められます)
複数のマスクを同時にオゾン殺菌できますが、そのときはどのマスクが誰のものか分かるようにしてくださいね。
③チューブを袋の中に挿し込み袋の口をしっかり閉じる
たとえジップロックを使用したとしても、チューブを挿し込んだ箇所は少し隙間ができてしまいます。ちょっとくらい隙間があってそこからごく微量のオゾンが漏れ出てもまったく問題ありませんが、可能であればテープなどを使い、その隙間もしっかり塞いでおくとより効果的です。
④オゾン放出を開始
画像は実際にオゾン放出を開始しているところ
オゾン放出を開始すると、チューブを挿し込んだ袋が少しずつ膨れ、中にオゾンが放出されていきます。
袋が画像の程度に膨張してきたら十分なので、オゾン発生器をオフにして結構です。
※お使いのオゾン発生器のオゾン発生量によってオゾン放出時間を調整して下さい。
⑤すぐに開けずにそのまま待機
袋が膨れてきたら、すぐに袋の口を開けないで下さい。
理由は、今袋の中に入っているオゾンが菌やウイルスを分解する時間が必要だからです。
このときの袋の大きさやマスクの枚数などにもよりますが、待機時間は30分もあれば十分でしょう。
⑥待機時間終了後、10分程度干せば作業完了
待機時間終了後、袋を開け、すぐにマスクを使用しても問題ありませんが、分解しきれなかったオゾンが少し残っている場合があります。
そのため、袋からマスクを出して、10分程度は軽く干すことをおすすめします。(天日干しならなおGood)
冒頭でもご説明しましたが、マスクは基本使い捨てがベストです。しかし、この記事を書いている現在(2020.02.10現在)のマスク不足問題のように、ときには需要と供給のバランスが崩れることもあります。そんなときは、本記事を参考に、オゾンでマスクを殺菌することも有効な対策なので、是非ご検討して下さい。
オゾン発生器を1台所有しているだけで、今回のマスク殺菌だけではなく、日頃から衛生的な環境を保持できますので、一家に一台所有しておくと何かと便利です。
現在、新型コロナウイルスに関する情報は錯綜しています。
自分の身は自分で守らなければいけません。事実や根拠をよく確認し、あなた自身、そしてあなたの家族が新型コロナウイルスに感染しないよう、くれぐれもご注意いただければと思います。
本記事がマスク不足に悩む方々のお役に立てば嬉しく思います。
[本記事で使用したオゾン発生器]
オースリークリア3
<参考サイト>
Thailand Coronavirus News/Coronavirus
https://www.thailandmedical.news/articles/coronavirus
一般社団法人 日本衛生材料工業連合会/マスクの種類と構造
http://www.jhpia.or.jp/product/mask/index.html
BBC/マスクは有効?ウイルスの感染拡大を防ぐには
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51232723
NHK NEWS WEB/新型ウイルス マスクの予防効果ある?ない?
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200207/k10012277301000.html
PRESIDENT Online/新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動
https://president.jp/articles/-/32642?page=3
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