【更新情報】
2020年5月25日に新型コロナウイルスに関する最新情報をまとめた記事を公開しました。あわせてご覧下さい。
「奇妙な成功」を収めた日本は第3波にも勝てるのか【コロナ禍の今】
この記事は2月29日に公開されましたが、その後、3月6日・3月15日に加筆修正を加え更新しました。
現在、あらゆる方が新型コロナウイルスの大騒動に巻き込まれ、個々が抱える問題に直面し混乱の最中にいます。
驚くべきことはデマの多さや、それに翻弄される人の数です。
とはいえ、煽りショーとも呼ぶべきワイドショーがあれだけ誤った情報を垂れ流し続ける日本においては致し方ない部分もあるのかもしれません。
基本的に、ワイドショーに出演している「専門家」は信じてはいけません。(だいたいにおいてその専門性を疑わざるを得ない人たちが出演している)
現場経験が豊富で、スキルが高く、使命感を強くお持ちの本物の専門家(医師や感染症医等)はワイドショーになど出ません。理由は簡単で、本来の自身の業務でとても忙しいからです。
新型コロナウイルスの問題で当サイトのアクセス数も普段の5倍以上となっており、上から「今ここでファクトチェックの徹底をしつつ、ユーザーの役に立つ記事をおまえがまとめろ」なんて通達が急に(本当にとても急に)きたものですから、久しぶりに本気を出してまとめたいと思います!今日は日曜日でお休みですが!
新型コロナウイルスとは
新型コロナウイルスは、風邪ウイルスの一種です。
また、このウイルスに感染したことで引き起こされる肺炎を「新型肺炎」と呼びます。
以前からコロナウイルスは存在していましたが、それとはちょっと違う型であることから「新型」というわけです。
全てのコロナウイルスが非常に危険というわけではなく、実際にこれまで確認されていたコロナウイルスはあまり危険視されていません。しかし、動物に由来するコロナウイルスにはパンデミックのリスクがあることもまた事実です。
新型コロナウイルス感染症は、中国武漢から始まったとされており、また、現段階ではその可能性がもっとも高く、それを明確に否定できる根拠がある説は出てきていません。
また、1月の段階ではコウモリが新型コロナウイルスを媒介し、それを食べた現地の人に感染したとされていましたが、現段階では、そのコウモリを食べた蛇を人が食べたから、というのがもっとも有力な説といわれています。(ヘビはコウモリを食べます)
コウモリが関係する感染症には、狂犬病、SARS、ニパウイルス感染症、ヘンドラウイルス感染症などが知られていますが、とにかくコウモリは人間にとってそうしたパンデミックの原因になります。(だからといってコウモリが悪いわけではない)
何故、武漢の人たちはコウモリやヘビを食べるのか!
信じられない!
などと感じる方もいるかもしれません。
自然の中でたくましく生きているその姿をみて、「これほど力強く生命エネルギー溢れる動物を食べたら人間にもきっととてつもないエネルギーがわいてくるはずだ!」簡単にいうとそのような考えのもと、食されている高級食品だそうです。
また、現地に昔から根付いている文化や伝統などもあるでしょうから、そのこと自体を否定するつもりは毛頭ありません。
ところで、自称専門家も含めまして、よく勘違いされているなぁと思うのは、
新型コロナウイルス→SARS-CoV-2
新型コロナウイルス感染症→COVID-19
です。
この違いすら理解できていないような人が専門家を語っているようですが、そういう自称専門家の言葉は一切信じるに値しないと覚えておいて下さい。
症状と治療
【症状について】
まず、新型コロナウイルス感染症の症状ですが、多くの医師・感染症医(※)の発言を調べたところ、「ほとんどの人は、鼻水ではなく発熱と乾いた咳から始まる」としています。(3月1日現在)
※感染症医とは、日本感染症学会が運営する専門医資格の一つであり、医師の内、規定学会の単位および試験に合格した者に専門医資格が付与される。
また、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解」では、「以下のような場合には、決して我慢することなく、直ちに都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」にご相談下さい」としています。
- 風邪の症状や37.5°C以上の発熱が4日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)
- 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある
※高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合
症状のない人・期間があるケースが多数確認されています。
対面で人と人との距離が近い接触(互いに手を伸ばしたら届く距離)が、会話などで一定時間以上続き、多くの人々との間で交わされるような環境に行くことをできる限り、回避しましょう。
症状がなくても感染している可能性がありますが、心配だからといって、すぐに医療機関を受診しないで下さい。理由は、医療従事者や患者に感染を拡大させないよう、また医療機関に過重な負担とならないようにするためです。(治療薬・特効薬がありません)
【治療について】
ワクチンその他の特効薬はこの記事を書いている3月1日時点でまだありません。
そのため、新型コロナウイルス感染症の治療は「対症療法」が主体となります。
対症療法とは、(病気の原因に対する治療ができない場合)とりあえず患者の症状に対応して処置をする治療法を指します。比喩的に、根本的な解決ではなく、現れた情況に即して行う処置になります。
ワクチンについては、2月26日付けでようやくアメリカが世界初のワクチンの臨床試験を実施しています。(百歩譲ってこれが成功しても使えるようになるまでかなりの時間を要します)
米国で新型コロナウイルスに対する世界初のワクチンの臨床試験を実施へ
新型コロナウイルスが世界中に拡散された理由
武漢から始まった新型コロナウイルスがこれほどまでに一気に世界中に拡散されてしまったのには主に3つの理由があります。
理由その① 春節(旧正月)
新型コロナウイルスは春節前に確認されていましたが、春節に向けてほぼすべての人の気が緩んでいました。
そのため、春節前に新型コロナウイルス感染症が確認されていたにもかかわらず、そのリスクが「新型」ということもあり正しく情報伝達されていませんでした。
※中国の情報統制についてはあえてここでは触れません。
また、私たち日本人がそうであるように、中国人もこの時期には大勢で食事をすることが多く、食事中はマスクもできないため、そこで一気に武漢の中で感染が拡散してしまいました。
理由その② 感染力がすごかった
すごかったという表現は稚拙で恐縮ですが、接触感染・飛沫感染・エアロゾル感染(空気感染とはちょっと違います)するわけですから、感染力はすごいというか強いと考えて間違いありません。
3月1日時点での感染者数は86,815人、死亡者数は2,976人となっていますが、これらは検査をして陽性反応が出た人のみを確認しています。つまり、検査をしなければ感染していても「感染者」にはカウントされません。よって、実際はこの何倍も感染者がいると考えるのが普通です。
理由その③ どの国も中国人の春節インバウンド需要がほしかった
正月休みといえば、海外旅行です。
中国人にとっての正月は「旧正月」のため、私たち日本人とは少し時期がズレますが、その期間中は多くの人たちが国内・海外問わず旅行する1年でもっとも移動が活発になるシーズンです。
日本を含める数多くの国が、中国人のインバウンド需要を捨てきれなかったために、判断を誤り、規制(中国人の一時的な入国禁止措置等)が遅れに遅れ、新型コロナウイルスが自国へ侵入することを容易に許してしまいました。
今になってこうして振り返ってみると、非常に残念なことに、これ以上ない拡散の機会だったことがよく分かります。
「正しく恐れる」が基本
医師、とりわけ感染症医の先生方は「インフルエンザの方が全然すごい」「そこまで恐れることではない」という意見が大半です。
当たり前のことですが、「軽視してもOK」という意味ではなく、「正しく恐れよ」ということなのです。
とはいえ、そうするための材料となる情報があまりにも錯綜しています。
また、「そもそも、『新型』なんだから、現時点で本物の専門家といっても確証があるわけではないですよね」などとTwitterで感染症医に噛みついているアカウントもちょくちょくみかけます。
何が正しくて何がデマなのか。。。
そこで、この記事を書いている3月1日現在の情報で、確定していることを「事実」「デマ」「不明」の3つに分けてお伝えしたいと思います。
事実です〜信じてOK!
新型コロナウイルスまたは新型コロナウイルス感染症について現時点で分かっている確かな事実は次のとおりです。
なお、確かなことであっても推奨できない「アルコール度数が高いお酒を消毒液代わりに使う」などは含みません。
※酒メーカーがその行為を推奨していないため。
- アルコールが感染症予防に効果的
- オゾンが感染症予防に効果的
- オゾン水が感染症予防に効果的
- 塩素が感染症予防に効果的
- マスクが感染症予防・拡散抑止に効果的
- 接触感染する
- 飛沫感染する
- エアロゾル感染する(空気感染ではない)
- 手洗い・うがいの効果がきわめて高い
デマです〜信じたらダメ!
新型コロナウイルスまたは新型コロナウイルス感染症について現時点で「デマ」と確定(裏付け調査済み)している情報は次のとおりです。
- 新型コロナウイルスは化学兵器である
- 26〜27℃のお湯を飲めば体内の新型コロナウイルスは死滅する
- 新型コロナウイルス感染症の影響でトイレットペーパーが購入できなくなる
- コロナウイルスのワクチンに関する特許を持っているイギリスの研究機関に、ビル・ゲイツの財団が出資している。恐怖が拡散すればワクチンが売れるようになり、特許を持っている研究機関が儲かり、ビル・ゲイツが潤う。
- ミラクル・ミネラル・ソリューションという薬は、がんも糖尿病も自閉症も治す。新型コロナウイルスも死滅させる。
- ワインビネガーに新型コロナウイルスの解毒作用がある。
- 酢酸に新型コロナウイルスの解毒作用がある。
- 新型コロナウイルスは高温に弱く、56℃、30分で死滅する。
- 中国・武漢で亜硫酸ガスが大量発生したのは1万4000人の遺体を焼却したからだ
- アメリカやロシアは、新型コロナウイルスは人工ウイルスだと事前に知っていた
- 空気清浄機は新型コロナウイルス対策に効果がある
- 加湿器は新型コロナウイルス対策に効果がある
- 安倍政権内部では新型肺炎を密かに「神風邪」と呼んでいる
- 2回感染すると致死率は75%以上
- 一度感染すると死ぬまで回復と感染を繰り返す
- 花こう岩から出る放射線が新型コロナウイルスを分解する
- カレーには新型コロナウイルスに対して抑止力があり、だから毎日カレーを食べているインドは感染者数が少ない
- 鼻水とたんが出る場合は新型コロナウイルスでない
これらはすべて「デマ」であることが確認されています。(ファクトチェック済み)
よくもまぁこれほどまでさまざまな角度からの嘘を考えるものだなと、もはや辟易さを通り越して半ば感心していましたが、それを信じてしまう方々をみると、この類のデマを流す人たちにはやはり怒りが込み上げてきます。
事実でもデマでもないその真偽が現段階で判断できない情報
新型コロナウイルスは「新型」と呼ぶとおり、これまでにないコロナウイルスです。
そのため、現段階で白か黒か、事実かデマかをスパッとすべて分けられるわけではなく、「その可能性を否定できないが、おそらくそれはないだろう」「もしかしたら事実かもしれない」「デマと結論づけるには裏付け根拠に乏しい」という類の情報もあります。
※今後ここにある情報は裏付け作業を進め、「事実」か「デマ」に振り分けられます。
- 新型コロナウイルスはコウモリまたはヘビから人へと感染した(現段階でもっとも有力な説とされるが確定はしていない)
- 新型コロナウイルスは人から犬や猫などのペットに感染する
- 中国での感染者数の実態は公表の5倍ないしは10倍以上である
- 複数の動画で新型コロナウイルスの感染者とされる人が痙攣しながら突然倒れるという動画について
特にご注意いただきたいのが、新型コロナウイルスが犬や猫などのペットに感染するのかという問題です。
先日、CNNが「ペット犬に新型肺炎の弱い陽性反応、飼い主は感染 香港」というニュースを配信していますが、これ、現段階で確証はまったくありません。
※その後、3月5日、ヒトから犬へ感染したことがほぼ確定しました。(3月6日更新)
これをみて、海外の一部の方は、犬や猫にマスクを装着したり、なかには家族である動物を捨てたりするという痛ましい話も耳にします。
日本では、酪農学園大学動物薬教育研究センターをはじめ多くの動物病院が「新型コロナウイルスは犬や猫には感染しない」としており、また、今日現在で「犬や猫に新型コロナウイルスが感染した」という確かな情報は世界中をみても1件も報告されていませんのでご安心下さい。
とはいえ、感染した犬には新型コロナウイルスによるとみられる症状は出ていないということですから現時点で過度に心配する必要はないものと考えていいでしょう。
ただし、犬だけではなく、動物に触る際にはよく手を洗うことや、清潔な環境を保つこと、体調の悪い人は接触を控えるなどしましょう。
どうか皆さん、この点については冷静に行動されて下さい。
根拠がない情報をもとに動物にストレスを与えたり、動物を不幸にしないようお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の正しい予防対策
先に述べたように、新型コロナウイルス感染症のワクチンやその他の特効薬はありません。
たとえば、インフルエンザの年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されていますし、肺炎は世界で年間4.5億人(人口の7%)が発症しており、うち400万人が死亡しています。
ですから、なにも新型コロナウイルス感染症だけが怖い病気ではないのです。
とはいえ、現在はまだワクチンもなければ、症例も少なく、詳細が不明な「新型」であることは間違いありません。また、変異して未知の感染症になる可能性も現段階では否定できません。
そこで、ここでは日頃から菌やウイルスと接する機会が多い当サイトが本当に意味のある予防対策をお伝えします。
手洗い・うがい
手洗い・うがいは、新型コロナウイルスの予防対策としてきわめて効果が高いです。
はぁ〜?
これだけ前置きあって結局手洗い・うがいだって?!
なんて思わないで下さい。
人は苦労して手にしたものを価値あるものと信じ込み、簡単に手に入ったものを軽視する傾向があります。それは情報収集においても同じことが言えます。
断言できることは、あなたが数時間、あるいは数日かけて新型コロナウイルス感染症に関する情報収集をしたとしても、現段階で誰もが即実践でき、これだけ効果が高い対策はありません。
対新型コロナウイルスの予防効果としては、空気清浄機や加湿器、マスクなどよりはるかに効果が高いです。(そもそも空気清浄機や加湿器は先に説明したように抗ウイルス効果はありません)
私は今回の新型コロナウイルス感染症がきっかけで、正しい手洗い・うがいの重要性が改めて多くの人に知れ渡れば、新型コロナウイルス感染症だけではなく、インフルエンザやその他の風邪ウイルスへの対策にもなることから、来年・再来年のインフルエンザ感染者はグッと少なくなるのでは、とも思っているほどです。
特に、新型コロナウイルスは咽頭スワブから検出されなくなったあともしばらくの間は便から検出されることが分かっているため、トイレ後の手洗いは超絶重要ですので、雑な洗い方をせず丁寧に洗うようにして下さい。
それと、よく軽視されているのが手洗い後の手指の乾燥です。
濡れた手は乾燥した手の100〜1000倍の菌を運ぶとされています。
そのため、手洗い後は手指も含め手全体
をペーパータオルや乾いたタオルなどでしっかり乾燥させて下さい。
ここで紹介する予防対策のなかでどれかひとつだけしか選べないとしたら、私は迷うことなく手洗い・うがいの徹底を推奨します。
マスクの装着
マスクは、新型コロナウイルスの予防対策として効果が低いです。
3月1日現在、マスクはほとんどの方が購入できない状態です。
マスク装着の優先順位としては、感染者が装着することがもっとも効果が高くなりますが、現在は転売業者のおかげで大混乱状態。
優先順位や周りの人たちのことを思いやる余裕もあまりないようです。
新型コロナウイルス感染症は、接触感染だけではなく、飛沫感染及びエアロゾル感染をすることが分かっていますので、マスク装着には確実に意味があります。
ただし、手洗い・うがいと比較すれば手洗い・うがいの方が圧倒的に効果が高いです。
また、アメリカCDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、一般の健康な人がマスクを装着することは「有効性が確認されていない」と否定的であることも念のため書いておきます。
感染者ではなく、健康な方は「やらないよりやったほうがいいレベル」マスクはその程度に考えておきましょう。
何度もいいますが、手洗い・うがいの方が圧倒的に「誰でも」「効果があり」「即実践可能」な予防対策です。
アルコール(エタノール)
アルコール(エタノール)は、新型コロナウイルスの予防対策として効果が高いです。
エタノールはエチルアルコールの国際化学命名法での呼び名で、アルコールの一種です。
アルコールは、新型コロナウイルスのようなエンベロープ(膜)を持つウイルスのエンベロープを破壊し、ウイルスを殺します。
そして(本来なら)安価で入手しやすい。
さらに、一般の人の間でも「アルコール=消毒」というイメージが定着しているため、実践しやすい予防対策です。
ただし、1点注意があります。
現在、消毒液もマスク同様、一般の方はほとんど購入できなくなってしまいました。
そのため、安易な考え(間違いではありませんが)で、「所詮消毒液はアルコールだから、アルコール度数が高いお酒で代用できるはず」として、アルコール度数が高い一部のお酒が在庫切れ状態です。
(なかでも人気なのはアルコール度数が96%のポーランドのウオッカ「スピリタス」など)
度数が高いアルコールの扱い方や保管方法など何も知らないと危険なこともありますし、特に、無印などで売られているカラのスプレーボトル(PET容器)に入れてお使いの方はご注意下さい。
理由は、それほどまでに高い度数のアルコールを入れて使うことを想定して作られていないため、容器の一部が破損したり、中に入れた液体の成分に悪影響が出る可能性があるからです。(瓶ならまだ安全ですが…)
塩素系薬剤
塩素系薬剤は、新型コロナウイルスの予防対策として効果が高いです。
塩素系薬剤はアルコール同様、新型コロナウイルスに限った話ではなく、基本的にあらゆるウイルスや菌に効果があります。
ただ、デメリットもあります。
殺菌効力のある塩素系薬剤を有効塩素といい、殺菌や分解してもなお水中に残留している有効塩素を残留塩素といいますが、塩素やアルコールには「残留性」があります。
また、塩素は基本液体または噴霧状で使用するため、消毒対象が衣服やカーテン、家具などの場合、濡れてしまったり、塩素独特のニオイが残ってしまう場合があります。
それに、知ってか知らずかは別にして、他の薬剤と混ぜたら危険なこともあることは多くの方がご存知だと思います。(塩素系の製品と酸性タイプの製品を混ぜると、塩素ガスが発生します)
しかし、デメリットはありながらも効果が高いという点ではアルコールと同様です。
入手が可能で、かつ塩素が残留しても問題ない場合は、おすすめの予防対策グッズです。
オゾンまたはオゾン水
画像:病院内で使用されるオゾン発生器
オゾンまたはオゾン水は、新型コロナウイルスの予防対策としてきわめて効果が高いです。
オゾンは救急車などの緊急車両に利用されるほど効果が高く、また、厚生労働省が指定する食品添加物に認められているほど安全性も高いことで知られています。(もちろん、正しい使い方をする前提で)
先ほど、アルコールの項で、「アルコールは新型コロナウイルスのようなエンベロープウイルスのエンベロープを破壊し、ウイルスを殺す」と書きましたが、オゾン(オゾン水含む)も同様です。
加えて、オゾンが衛生業界で重宝されているのは、エンベロープウイルスだけではなく、たとえばノロウイルスのようにエンベロープを持たないノンエンベロープウイルスも殺すからです。
※あらゆるウイルスや菌に消毒効果があるイメージのアルコールですが、ノロウイルスなどには効果がありません。
こちらは、タイの医療系専門のニュースサイトです。
Ozone Can Be Used To Destroy The New Coronavirus And Disinfect Areas
端的に言うと、上記サイトには「オゾンはコロナウイルスを殺します(殺菌消毒します)」という趣旨のことが書かれているわけですが、オゾンに詳しい人はこれをみても「当然だろう」と、さほど驚いておりません。
※ただし、これはあくまでも予防的観点からです。感染者に対してオゾンが良い効果をもたらすという意味ではありません。
加えて、オゾン発生器のような機器で発生した気体のオゾンはアルコールや塩素系薬剤とは異なり、「気体」ですから、わずかな隙間さえあればオゾンが行き渡り、除菌することが可能です。気体なので、濡れたりしませんし、アルコールや塩素と違い、「残留性」もなく、大変利便性が高い除菌方法なのです。
現在、マスクや消毒液が入手できないことや衛生意識が高まっていることもあり、これまで「はて、オゾンとは?」と思っていた人たちも
「今回に限らず、今後も新型コロナウイルス同様に新型ウイルスが流行した際、うちにも1台あったほうがいいのでは…」
と考えている方が多いようで、なかでも、家庭用のオゾン発生器や操作が簡単な業務用レベルのオゾン発生器、それに、生成したらなるべく早く使わないとならないちょっと不便ながらも除菌効果が高く、すすぎ洗い不要のオゾン水を簡単に作れるオゾン水生成器などのお問い合わせが非常に増えています。
画像:歯科医院で使用されるオゾンバスター
オゾン水はウイルスや菌だけではなく残留農薬も除去できる
マスクや消毒液がこんな(在庫切れで購入不可)状態ですから、オゾン関連のグッズも同様な流れになる可能性が高いです。
焦るお気持ちは十分理解できますが、オゾン発生器やオゾン水生成器のご購入前に、まずはオゾンのことを少し知っていただき、安全に、効果的にご利用いただければと思います。
どうかソーシャルやワイドショーなどのデマに騙されないで下さい。
裏付け根拠が何もなく、その効果が確認されていないような除菌グッズを買わないで下さい。
広告に騙されないで下さい。
似非専門家に騙されないで下さい。
アクセス稼ぎ・俄仕込みの知識で書かれた一般の方のブログ記事を鵜呑みにしないで下さい。
正しい知識と正しい対策を知り、新型コロナウイルスを正しく恐れる人が1人でも増えていただければ、本記事を執筆している私にとってこれにまさる喜びはありません。
今、新型コロナウイルスが原因で、仕事や私生活において急な対応に追われたり、不便な暮らしを強いられている方がたくさんおられます。
そのため、気持ちに余裕がなくなり、また疲弊するなどして辛い日々をお過ごしの方々の日常が1日も早く戻ってくるよう心から願っております。
【更新情報】
2020年5月25日に新型コロナウイルスに関する最新情報をまとめた記事を公開しました。あわせてご覧下さい。
「奇妙な成功」を収めた日本は第3波にも勝てるのか【コロナ禍の今】