一般家庭での新型コロナウイルス(以下、コロナ)対策は、マスク、うがい、手洗い、咳エチケット、室内換気などによる、飛沫感染予防と接触感染予防が中心になるでしょう。
これらの対策は厚生労働省が推奨する正しい方法なのですが、足りない点があります。
予防はあくまでコロナから身を守ったり、コロナから遠ざかったりする手法なので、「攻めのコロナ対策」になっていません。
「オゾン」を使えばコロナを破壊することができるので、まさに敵を攻めることができます。
オゾンがコロナ殺菌の強力な武器になることは、マスコミ報道でご存知の人も多いはずです。オゾン発生器のメーカーは、病院や介護施設や企業からの注文が相次ぎ、フル稼働で生産している状況です。
しかし「オゾンは業務用の殺菌手法だから、家庭には大袈裟すぎる」と思っていないでしょうか。
コロナ殺菌に、家庭用も業務用もありません。家庭でも業務でもコロナの感染力は同じなので、家庭でも業務でも最も強力なコロナ殺菌ツールを使うべきです。
しかも、コロナの感染経路は、2020年7月中旬から家庭内がメーンになっています。夜の街での感染はむしろ減っています。
つまり、家庭こそ、最強の攻撃型コロナ対策を講じたほうがよいといえます。
主戦場は夜の街から家庭へ
コロナ禍が始まったころ、感染源としてホストクラブやナイトクラブなど接待を伴う飲食店がやり玉にあがり、国民に「コロナといえば夜の街」という認識が広がりました。
また、コロナが感染者の飛沫で拡散することから、密の空間で大声で喋る状況をつくりやすい夜の店は「コロナの犯人」として疑われても仕方がない印象があります。
夜の街、疑わしきは潰しておく
そして実際に、2020年3月ごろの東京都では、感染経路がわからない感染者のうち、夜の繁華街関連の事例が3割も占めていました(*1)。
詳細な感染経路はわからないがとにかく夜の街で感染したようだ、というケースが増えると、対策を取るべき場所が特定できず、感染拡大を放置することになりかねません。
そこで都知事は3月30日に、接客を伴う飲食業、カラオケ、ライブハウスへの出入りを自粛するよう、都民らに要請しました(*2)。
都内の7月1~7日の7日間の感染経路は、家庭内感染44人に対し、夜の街感染は244人でした(*3)。
*1:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57474720R30C20A3CC1000/
*2:https://www.ryutsuu.biz/government/m033058.html
*3:https://www.tokyo-np.co.jp/article/47252
潮目が7月下旬から変わり9月も継続
潮目が変わってきたのは7月下旬からです。このころから都内では、家庭内での感染者数が、夜の街での感染者数を超える日が増えてきました。
都内の7月29日~8月4日の7日間は、家庭内感染239人に対し、夜の街感染は175人でした。そして「危険な家庭」は9月に入っても続いています(*4)。
コロナ対策の主戦場は完全に家庭に移ったわけですが、いまだに「飲み屋こそ危険、家庭は安全」と考えている人は少なくないのではないでしょうか。
家庭は安全な場所ではなく、むしろ「家庭こそ危険」な状況になりかねません。
*4:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63439050U0A900C2CC1000/
家族感染は悲惨
どのコロナ感染も最悪の状況といえますが、家族感染はさらに悲惨さが加わります。
家庭内感染のパターンは千差万別で、父親から10歳未満の子供に感染するケースや、20~30代の子供から親に感染するケース、70~80代のみの高齢者世帯のなかでの感染もあります(*3)。
日本認知症学会によると、専門医の47%が、コロナ禍によって認知症患者の症状が悪化していると感じています。また介護事業者の約半数も、介護サービス利用者の認知機能の低下や日常生活動作(ADL)の低下を懸念しています(*5)。
認知症を予防したり進行を食い止めたりするには、運動と知的活動と人との交流が欠かせませんが、コロナ禍によって外出できなければ運動の機会が奪われ、デイサービスが閉鎖されれば人との交流が途絶えてしまいます。
つまり外出自粛や人との接触を避けるといったコロナ対策で推奨される行動は、認知症を悪化させる行動になってしまいます。
さらに、コロナ禍によって母子家庭の18.2%が食事回数を減らし、14.8%が1回の食事量を減らしていることが明らかになりました。この調査は「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」というNPO法人が行い、日本経済新聞が2020年9月7日に報じました(*6)。
母子家庭の母親が、勤務先の休廃業や労働時間の短縮で給料が減り、さらに学校給食が停止になって食費が増すという2重苦に見舞われた結果です。
母子家庭の借金額の平均額は、2月の26万円から9月の30万円へと15.4%も増えてしまいました。
コロナ禍は、弱い人をより弱くさせる、恐ろしいわざわいです。
家庭にとってコロナ対策は、生活の自衛そのものといっても過言ではありません。
*5:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63122450X20C20A8SHB000/
家庭での予防策「まずは守りを固めよう」
オゾンを使った攻めのコロナ対策を講じる前に、まずは守りを固めましょう。
家庭における感染予防対策~SOMPOリスクマネジメント作成
SOMPOリスクマネジメント株式会社が作成した「新型コロナウイルス感染症ハンドブック~家庭における感染予防対策 2020年7月」はとても優れたマニュアルといえます(*6)。「やることリスト」が、平易な文章で書かれています。
以下のURLで全文を閲覧できるので、印刷して居間のテーブルに置いておき、家族全員が確認できるようにしておいてはいかがでしょうか。
またSOMPOは、企業がこのハンドブックを印刷して、自社の従業員に配布することを推奨しています。
*6:https://image.sompo-rc.co.jp/infos/coronavirusdisease-2019-infection_control_home.pdf
以下このハンドブックの概要をお知らせします。
3原則「感染源の排除」「感染経路の遮断」「抵抗力を高める」
家族が真っ先に取り組むべきことは、次の感染予防3原則です。
●感染源の排除
ウイルスを持ったモノや人を、家庭に入れない。家族が感染したり、感染疑いが浮上したりしたら、家庭内で隔離するようにする。
●感染経路の遮断
コロナは人の手から口、目に移り、体内に侵入する。その感染経路を遮断するため、マスクの着用、手洗い、咳エチケット、タオルを共有しない、ゴミに直接触れない、家庭内でも3密回避、などを実行する。
●抵抗力を高める
コロナにはまだワクチンがないので、1人ひとりが抵抗力を高める必要がある。そのために、疲労をためない、睡眠をしっかり取る、バランスのよい食事をする、適度な運動をする、規則正しい生活習慣に努める、腸内環境を整える、といったことに取り組む。
感染が疑われたら、まずすること
SOMPOのハンドブックも厚生労働省も、発熱などの風邪のような症状が現れたら、まずは、学校や会社を休むよう呼びかけています(*7)。
「すぐに病院へ」ではなく、「すぐに保健所に連絡」でもなく、「まずは学校や会社を休む」ことである点に注意してください。
そして次のことに取り組んでください。
- 毎日体温を測って記録する
- 食料の調達は宅配サービスを利用する(スーパーやコンビニに行かない)
- 介護ヘルパーや家事代行サービスを使っている場合、スタッフに自分が体調不良であることを伝え、感染予防をしてもらう
- 感染疑いの者を家庭内に隔離して、看病する家族を1人に限定する
- 感染疑いの者が触ったドアノブや手すりをアルコールで拭き取る
- 1、2時間おきに窓を開けて換気する
原則は以上のとおりですが、次の条件に当てはまる人は、すぐに最寄りの「帰国者・接触者相談センター」に相談してください。
- 息苦しい、強くだるい、高熱のいずれかの症状がある
- 高齢者である、または糖尿病、心不全、呼吸器疾患を発症している、または透析を受けている、または免疫抑制剤や抗がん剤を使っている
- 発熱や咳などの比較的軽い症状が4日以上続く
SOMPOハンドブックにはその他にも、感染がわかったときの対応や、回復してから日常生活に戻るための注意点、妊婦さんの対応、子供への対応、身体障害者や知的障害者への対応、高齢者への対応、基礎疾患がある人への対応などが、細かく書かれてあります。
*7:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q5-1
ダイジェスト版はこちら
コロナ対策の家庭用マニュアルでは、日本環境感染学会が作成した「新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合の家庭内での注意事項」も参考になります。
以下のURLから閲覧できます(*8)。
*8:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
内容的にはSOMPOハンドブックと同じですが、こちらのほうが短い文章で書かれてあります。SOMPOハンドブックのダイジェスト版として利用してみてください。
オゾンは「コロナ退治の武器」
SOMPOハンドブックで家庭内の守りを固めたら、オゾンでコロナを攻撃していきましょう。
コロナへの効果は実証済み
オゾンは「O3」と表記する気体で、酸素(O2)と同じように酸素原子(O)だけで構成されています。オゾンは強い殺菌力を持ち、細菌やウイルスの細胞膜や外側の膜を破り、なかの核を破壊します。そのため、オゾンを使うとコロナを徹底的に殺菌することができます。
オゾンについて詳しくは「オゾンの特徴」をご覧下さい。
オゾンはコロナ禍前から、インフルエンザ予防やノロウイルス対策で使われていました。そして2020年5月に奈良県立医科大学などが、オゾンにはコロナを不活化(死滅)させる効果があることを証明し、同年8月には、藤田医科大学が、オゾンを水に溶かした低濃度オゾン水にもコロナを叩く力があることをみつけました(*9、10)。
オゾンのコロナへの殺菌効果は、信頼できるマスメディアが数多く報じています。
●新型コロナ 低濃度オゾンガスで感染力抑制効果 藤田医科大学
(2020年8月26日付、NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200826/k10012585481000.html
●東北大、オゾン×ナノバブルでコロナ不活化 ポエックと
(2020年7月28日付、日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62006830Y0A720C2L01000/
●町工場のオゾンガス消毒器に注文殺到 コロナにも効果か
(2020年6月5日付、朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASN653CP6N5FPQIP005.html
●【富山】オゾン発生器 コロナ需要 丸三製薬バイオテック 受注10倍
(2020年6月5日付、中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/68563
オゾンはその他の殺菌剤の欠点を補う
アルコールや次亜塩素酸ナトリウムも、コロナ対策における優れた殺菌剤です。しかし、アルコールには耐性菌をつくるという欠点があり、次亜塩素酸ナトリウムにも皮膚を損傷する欠点があります(*11、12)。
耐性菌とは、殺菌剤が効かなくなる、パワーアップした細菌のことです。
オゾンにも、高濃度オゾンを人が浴びると健康被害をもたらすデメリットがあります。しかしオゾンは、どれだけ濃度が高くても、時間の経過とともに自然に酸素に戻り無害化します。しかもオゾンは耐性菌をつくりません。
オゾンは、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムの欠点を補います。この3つの殺菌ツールを適材適所で使いこなすことで、効果的にコロナを攻撃できます。
(参考記事)
コロナ対策で初めてオゾン発生器の導入を検討している人のためのQ&A
*9:http://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r2nendo/documents/press_2.pdf
*10:https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv0000007394.html
*11:https://www.afpbb.com/articles/-/3184766
*12:https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/7681-52-9.html
家庭にオゾンを導入する方法
続いて、オゾンを家庭に導入する方法を紹介します。
オゾン発生器を置く
画像:病院の入口に設置されるオゾンクルーラー
最も簡単で最も効果があるのは、オゾン発生器を自宅内に設置することです。
「オゾンクルーラー」は、人やペットがいても安全に使用できるモード式(3つのモード)、1台で〜30畳まで対応する家庭用オゾン発生器です。価格は49,800円(税別、以下同)です。
さらにコロナ禍においては、「オースリークリア3」のような人やペットがいない環境で使用する業務用オゾン発生器を購入する一般家庭も増加傾向にあります。
オースリークリア3(59,800円)は〜100m2まで対応しますが、オゾンクルーラーなどとは異なり、オゾン発生量が多量であることから、人やペットがいない環境で使用する必要があります。その代わり殺菌効果は格段に高まります。
オゾン水の生成器を使う
画像:さまざまなシーンで利用されるオゾンバスター
家庭にオゾン水をつくる生成器が1台あれば、ドアの取っ手やテーブルの上やキッチン回りを拭き取ることができ、野菜などの食材を殺菌することもできます。
アルコールはボトルで購入して保管しておけますが、オゾン水はつくってしばらくするとオゾンが抜けて単なる水になってしまいます。そのためオゾン水で殺菌するには、できたてのオゾン水を速やかに使う必要があります。それで家庭にオゾン水生成器を持っておく必要があるわけです。
「オゾンバスター」というオゾン水生成器の価格は34,800円です。
【オゾン水に関するエビデンス】
●藤田医科大学
世界初 低濃度オゾン水による 新型コロナウイルス不活化を確認(2020.09.23)
https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv0000007fdg.html
●宮崎大学
オゾン水による新型コロナウイルスの不活化効果を確認(2020.08.18)
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/mei/
最初からオゾン発生器を設置した家
東京の住宅メーカー、アキュラホームは、ウィズコロナ時代の家として、最初からオゾン発生器を設置した家をつくりました(*13)。
この家の玄関はウイルス除菌エリアになっていて、天井に設置したオゾン発生器が、オゾンを降り注ぎます。もちろん、人体に影響がないレベルに濃度を下げています。
ウイルス除菌エリアには備え付けの掃除機があり、外から帰って来た人が、それで衣服についたウイルスを吸い取ります。手洗い場もあって、手を差し出すだけで非接触で水が出てきます。下駄箱には紫外線ライトが仕込まれていて、靴も殺菌する徹底ぶりです。
またパナソニックには、トイレにオゾン水生成器を組み込んだ「トイレ:オゾンウォーター」という製品があります(*14)。トイレを使い終わって立ち去ると、トイレの蓋が閉まり、その3分後に便器内にオゾン水が散布されます。オゾン水で便を流すわけではなく、便器を殺菌するための装置です。
ウィズコロナ社会では、家庭のなかに当たり前にオゾンやオゾン水があるようになるかもしれません。
*13:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62124390R30C20A7X11000/
*14:https://sumai.panasonic.jp/toilet/alauno/feature/detail.php?id=ozon-water
まとめ~コロナ対策とは妥協なき闘いである
調理器具には、高性能で値段が高いプロ用と、そこまで性能を追求していない安価なアマチュア用があります。プロの料理人とアマチュアの料理人では、つくる料理やつくる量が異なるので、調理器具が違っても問題ありません。
しかし、コロナ殺菌では本来は、プロ用もアマチュア用も、業務用も家庭用もあってはならないはずです。病院で感染しても、夜の街で感染しても、家庭内で感染しても、同じく新型コロナウイルス感染症を発症するからです。
オゾンは、病院や介護施設でも使われていますし、コロナ感染者が発生した企業の事務所を除染する清掃会社も使っています。
家庭のオゾン対策のレベルを上げるために、オゾン発生器やオゾン水生成器を検討してみてはいかがでしょうか。